どうもロイすんです。
今回のテーマは「バンディエラ」
昨シーズン、ローマのダニエレ・デ・ロッシや、ナポリのマレク・ハムシクが退団し、クラブの象徴と呼べる選手も少なくなってきました。
しかし、大型移籍や中国・中東のオイルマネーに目もくれず、チームに忠誠を誓う選手がいるのもまた事実。
そこでこの記事ではバンディエラの意味を理解するとともに、クラブを象徴する15人の現役海外サッカー選手をご紹介していきます。
バンディエラの意味とは?
バンディエラ(Bandiera)とは、イタリア語で「旗頭」「旗手」という意味。
フットボールの世界では、クラブに忠誠を誓うチームの象徴たる選手のことを指します。
海外サッカーでは、元ミランのパオロ・マルディーニや元リヴァプールのスティーブン・ジェラード。
日本のJリーグだと、川崎フロンターレの中村憲剛選手や、元ベガルタ仙台の千葉直樹選手などが挙げられます。
サッカーの世界ではバンディエラと呼ばれますが、他のスポーツでは同一のチームの第一線で活動し続ける選手フランチャイズ・プレイヤーといい、NFLでは制度化されているほど。
どのスポーツにも言えるのは、規格外のパーソナリティーを持ちサポーターに愛される選手だということです。
・フランコ・バレージ(ミラン)
・ジュゼッペ・ベルゴミ(インテル)
・フランチェスコ・トッティ(ローマ)
・フィリップ・ラーム(バイエルン)
・カルレス・プジョル(バルセロナ)
・シャビ(バルセロナ)
・マヌエル・パブロ(デポルティーボ・ラ・コルーニャ)
・ライアン・ギグス(マンチェスター・ユナイテッド)
・ガリー・ネヴィル(マンチェスター・ユナイテッド)
・ポール・スコールズ(マンチェスター・ユナイテッド)
・トニー・アダムス(アーセナル)
・ジェイミー・キャラガー(リバプール)
・レドリー・キング(トッテナム)
・トニー・ヒルバート(エバートン)
セリエA所属のバンディエラ3選手
バンディエラとはどのような意味なのか理解したところで、チームの象徴的存在に相応しい15人の現役選手をご紹介します。
ローマ|アレッサンドロ・フロレンツィ
アレッサンドロ・フロレンツィ(Alessandro Florenzi)
生年月日:1991年3月11日
身長/体重:173cm・67kg
所属クラブ:ASローマ/イタリア
チーム在籍年数:9年目
ポジション:RSB・CM・RW
利き足:右足
代表:イタリア代表
レジェンドの流れを継承するローマの新たなシンボル
ダニエレ・デ・ロッシがチームを去った昨シーズン、新たなローマの象徴になりそうなのが、このセリエA屈指のマルチロール。
現在の主戦場はサイドバックだがウイングから中盤まで器用こなし、ロマニスタからの人気も高い。
トッテナム移籍の噂も出ているが、11歳から所属するクラブに留まりトッティ・デ・ロッシの後継者となるのではないだろうか。
2人と比べると地味な印象はあるものの、バンディエラに相応しい能力を備えた選手だと思っている。
ユベントス|ジョルジョ・キエッリーニ
ジョルジョ・キエッリーニ(Giorgio Chiellini)
生年月日:1984年8月14日
身長/体重:187cm・84kg
所属クラブ:ユベントスFC/イタリア
チーム在籍年数:15年目
ポジション:CB・LSB
利き足:左足
代表:イタリア代表
15年目を迎えた”ビアンコ・ネロ”のキャプテン
ジャンルイジ・ブッフォンの退団に伴い、ビアンコ・ネロのキャプテンに就任した昨シーズン。
円熟味を増した読みと、絶妙なポジショニングでセリエAベストDFに相応しい活躍を見せた。
現在34歳、ユベントスでのキャリア15年目を迎えても「まだ抑えきれないほど意欲に満ちている」と語るなど、持ち味の闘志は衰え知らず。
今シーズン加入した逸材、マタイス・デリフトも良い見本となるはずだ。
ACミラン|ジャンルイジ・ドンナルンマ
ジャンルイジ・ドンナルンマ(Gianluigi Donnarumma)
生年月日:1999年2月25日
身長/体重:196cm・90kg
所属クラブ:ACミラン/イタリア
チーム在籍年数:5年目
ポジション:GK
利き足:右足
代表:イタリア代表
未来を約束する次世代のバンディエラ
まだ20歳の新鋭だが、次世代のバンディエラになる資格は十分にある。
クラブの経営事情もあり、毎シーズンのように移籍の噂が上がっているが本人は強いミラン愛を強調。
昨シーズンは百戦錬磨のホセ・マヌエル・レイナの側でイロハを学び、特にメンタル面で大きく成長した。
このまま順調に成長を続ければ、偉大な先輩であるパオロ・マルディーニや、フランコ・バレージのようなバンディエラになれるはずだ。
プレミアリーグ所属のバンディエラ3選手
リヴァプール|トレント・アレクサンダー=アーノルド
トレント・アレクサンダー=アーノルド(Trent Alexander-Arnold)
生年月日:1998年10月7日
身長/体重:175cm・69kg
所属クラブ:リバプールFC/イングランド
チーム在籍年数:4年目
ポジション:RSB・CM
利き足:右足
代表:イングランド代表
ポジション・デビューイヤーがレジェンドと酷似
ドンナルンマと同じく、若くしてクラブの象徴になり得る可能性のある選手。
昨シーズンの活躍は記憶に新しく、鋭く精度の高いクロスで多くのゴールを演出。12アシストでDFのプレミアリーグ記録を更新した。
20歳ながらすでにプレミア屈指のサイドバックを確立した感もあり、クラブでは直接フリーキックも任せられるほど周りの信頼も厚い。
18歳・右サイドバックでデビューという点でも、スティーブン・ジェラードと通ずるものがある。
ウェストハム|マーク・ノーブル
マーク・ノーブル(Mark Noble)
生年月日:1987年5月8日
身長/体重:180cm・70kg
所属クラブ:ウェストハム・ユナイテッドFC/イングランド
チーム在籍年数:16年目
ポジション:CM・AM
利き足:右足
代表:元U-21イングランド代表
常にチームの為に戦う”ミスター・ウェストハム”
公式戦通算450試合以上という数字が物語る「ミスター・ウェストハム」
近年のウェストハムは、フェリペ・アンデルソンやサミル・ナスリ、今夏はビジャレアルからパブロ・フォルナルスを獲得。
積極的な補強を展開しているが、後輩たちにポジションを譲るつもりは毛頭ない。
イングランド代表歴はないが、ハマーズ(ウェストハムの愛称)のキャプテンとしてチームを支え続ける偉大なバンディエラだ。
ブライトン|ルイス・ダンク
ルイス・ダンク(Lewis Dunk)
生年月日:1991年11月21日
身長/体重:192cm・88kg
所属クラブ:ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC/イングランド
チーム在籍年数:11年目
ポジション:CB
利き足:右足
代表:イングランド代表
鉄壁のディフェンスをみせる新キャプテン
在籍11年目を迎えたブライトンの生え抜きは、引退したブルーノから勲章を受け継ぎ新キャプテンに就任。
一昨シーズンはリーグ2位のブロック数を記録するなど、身体を張ったディフェンスをみせる最終ラインの砦だ。
ハリー・マグワイアの後継を探していたレスターが4,500万ポンドを用意するも残留を選択。
バンディエラとして、自身のキャリアをブライトンに捧げる構えだ。
ラ・リーガ所属のバンディエラ3選手
アトレチコ・マドリー|コケ
コケ(Koke)
生年月日:1992年1月8日
身長/体重:176cm・77kg
所属クラブ:アトレティコ・マドリー/スペイン
チーム在籍年数:11年目
ポジション:CM・RM・AM
利き足:右足
代表:スペイン代表
新キャプテンは伝説的名手超えも視野に
アトレチコ・マドリーが世界に誇るバンディエラ。
今年1月には、27歳の若さでアトレチコ通算400試合出場を達成。
クラブ最多出場記録を持つ伝説的名手、アデラルド・ロドリゲス氏が持つ550試合出場という大偉業を、残り数シーズンで達成してしまう勢いだ。
運動量豊富な現代型司令塔は、ディエゴ・ゴディンが抜けた今シーズンから新キャプテンに就任し、心身共に充実の一途を辿る。
バルセロナ|リオネル・メッシ
リオネル・メッシ(Lionel Messi)
生年月日:1987年6月24日
身長/体重:170cm・72kg
所属クラブ:FCバルセロナ/スペイン
チーム在籍年数:16年目
ポジション:CF・RW・AM
利き足:左足
代表:アルゼンチン代表
偉大なフットボーラーであり、偉大なバンディエラでもある!
歴代のサッカー界においてもベスト3には入るほど偉大なフットボーラーだが、同時に偉大なバンディエラということも忘れてはならない。
13歳でカンテラに入団して19年、昨シーズン5月にはクラブ通算600ゴールを達成。
リーグ最多6度目の得点王にも輝き、30歳を超えてもなお衰えとは無縁だ。
多くのフットボールファンを魅了し続けるメガクラックは、フットボールの象徴として進化を続ける。
ビジャレアル|ブルーノ・ソリアーノ
ブルーノ・ソリアーノ(Bruno Soriano)
生年月日:1984年6月12日
身長/体重:184cm・73kg
所属クラブ:ビジャレアルCF/スペイン
チーム在籍年数:14年目
ポジション:CM
利き足:右足
代表:元スペイン代表
要所を締めるイエローサブマリンのカピタン
攻守のリンクマンとして代表でも活躍したイエローサブマリンの主将。
公式戦出場400試合を超えるレジェンドだが、2017年7月に左脛骨を骨折し、長らく戦線から遠ざかっている。
ビジャレアル一筋14年、その有志を再びピッチ上でみられる日が来るのを待ち望んでいるファンも多いだろう。
チームに多くの勝利をもたらしたバンディエラには、怪我という戦いにも勝利してほしいところだ。
ブンデスリーガ所属のバンディエラ3選手
バイエルン・ミュンヘン|トーマス・ミュラー
トーマス・ミュラー(Thomas Müller)
生年月日:1989年9月13日
身長/体重:186cm・75kg
所属クラブ:FCバイエルン・ミュンヘン/ドイツ
チーム在籍年数:12年目
ポジション:AM・RW・CF
利き足:右足
代表:ドイツ代表
スペースを突くポジショニングは達人の域
最大の長所である、スペースに入り込む独自の動きはもはや達人の域に。
近年はチャンスメーカーとして機能し、敵を翻弄しながらレバンドフスキのゴールを巧みに演出している。
途中出場が増えても腐らず、限られた時間でしっかり結果を残せる頼りがいのある存在だ。
移籍の噂も絶えないが、バイエルン在籍も12年目に突入。十分バンディエラの資格がある偉大な選手といえるだろう。
ケルン|ヨナス・ヘクター
ヨナス・ヘクター(Jonas Hector)
生年月日:1990年5月27日
身長/体重:185cm・75kg
所属クラブ:1FCケルン/ドイツ
チーム在籍年数:8年目
ポジション:LSB・CM
利き足:左足
代表:ドイツ代表
忠義を尽くす”ミスター・ケルン”
ケルンが降格した17/18シーズン、ドルトムントやユベントスからのオファーを蹴り、2部でプレーすることを決めた“ミスター・ケルン”。
チームに忠義を尽くす選択をしたキャプテンの男気に、サポーターのみならず多くの関係者が称賛した。
ドイツ代表では左サイドバックだが、クラブでは広い視野を活かし主にセントラルMFでプレー。
ケルンの行方を左右する重要な選手といっても過言ではないだろう。
ヴォルフスブルク|マキシミリアン・アーノルド
マキシミリアン・アーノルド(Maximilian Arnold)
生年月日:1994年5月27日
身長/体重:184cm・74kg
所属クラブ:VfLヴォルフスブルク/ドイツ
チーム在籍年数:9年目
ポジション:CM・AM・LM
利き足:左足
代表:ドイツ代表
リーダーの自覚が芽生えたエジル2世
かつて“エジル2世”といわれた大器も気がつけば25歳の中堅に。
在籍9年目を迎えリーダーとしての自覚が芽生えたのか、軽いプレーが減り選手として一回り成長した印象だ。
強烈な一撃を突き刺す左足は相変わらずの破壊力を誇り、意表を突く飛び出しで果敢にゴールを狙っていく。
シーズン通して安定した活躍ができれば、誰もが認めるウルブスのバンディエラになるはずだ。
その他欧州主要リーグに所属するバンディエラ3選手
サンテティエンヌ|ロイク・ペラン
ロイク・ペラン(Loïc Perrin)
生年月日:1985年8月7日
身長/体重:181cm・80kg
所属クラブ:ASサンテティエンヌ/フランス
チーム在籍年数:17年目
ポジション:CB・RSB・CM
利き足:右足
代表:元フランス代表
在籍17年目を迎えたレ・ヴェールのリーダー
サンテティエンヌ一筋17年目を迎えたレ・ヴェールのシンボル。
センターハーフ→サイドバックとキャリア全盛期を歩み、現在はセンターバックでプレーし最終ラインを統率する。
チームにとってこの経験豊富なバンディエラの存在ほど心強いものはないだろう。
逸材ウィリアム・サリバも彼の隣でイロハを学び、来夏アーセナルへと羽ばたいていく。
CSKAモスクワ|イゴール・アキンフェエフ
イゴール・アキンフェエフ(Igor Akinfeev)
生年月日:1986年4月8日
身長/体重:186cm・78kg
所属クラブ:CSKAモスクワ/ロシア
チーム在籍年数:17年目
ポジション:GK
利き足:右足
代表:元ロシア代表
全盛期は世界5本の指に入るGKといわれた重鎮
かつては世界5本の指に入るGKといわれたCSKAモスクワのキャプテン。
さすがに全盛期の輝きはないものの、ロシアW杯スペイン戦では2度のPKストップを見せる活躍で、ロシア代表を48年ぶりのベスト8進出に導いた。
そのW杯で約15年間ゴールマウスを守ってきたロシア代表を引退。現在はクラブでのプレーに集中している。
昨年2022年まで契約を延長。4歳からプレーするCSKAモスクワに残りのキャリアを捧げる腹づもりだ。
バーゼル|タウラント・ジャカ
タウラント・ジャカ(Taulant Xhaka)
生年月日:1991年3月28日
身長/体重:172cm・72kg
所属クラブ:FCバーゼル/スイス
チーム在籍年数:9年目
ポジション:CM・CB
利き足:右足
代表:アルバニア代表
偉大な弟を持つバーゼルのバンディエラ
アルバニア代表でも中心選手として活躍する、スイスの名門バーゼルのバンディエラ。
弟はあのアーセナルでプレーし、スイス代表の10番を背負うグラニト・ジャカだ。
豊富な運動量、積極的に前に出る姿勢は、ビッグクラブで主将の大役を担うグラニト以上。
在籍9年目を迎え今が全盛期の真っ只中に。中盤の底でチームに質と量をもたらし、バーゼルの勝利に貢献し続けている。
コメント